神崎まり-コンセプト

作品リスト

「こころのかたち」

かたちは生きている
人がつくるかたちは
人が自然や風景、動物や植物を見て再生したもの
脳裏に刻まれたかたちは、もともと生きていて
そして少し止まった後、また生き物に還る
石を見ると人間の顔にみえたり、
仰いだ空に浮かぶ雲を魚になぞらえたり、
山の稜線が人の寝ている形に見えたり、
人の頭の中に映し出されるかたちは普遍

こころで見るかたちは実際のそれに意味を与え
いつまでも生き続ける
生きることにより、また育まれ 何かを生む
まるで輪廻のように

こころで見るということは、
自分の心を無にしたまっさらの状態で かたちと対峙することかもしれない

多くの人が一つの事象を共有することにより、
小さな想像がいつの間にか、多くの現実のかたちを作り出す

目から入ってこころに刻むかたちになり、
そのかたちが心に入り込む
そこから生まれるかたちは無限

かたちは個々の心の中で成長したり増幅したり、
そのまましぼんだり
かたちはこころの中で変化し、私たちを刻み込む

「こころのかたち」

かたちづくるということとは
絵を描くとういうこととは
牛が歩くのを見て、洞窟の壁に描く
宇宙との神との交信のために地上に鳥の絵を描く
古墳のまわりにある、土で焼かれてつくられた
たくさんの馬やひと

昔からかわらない、かたちによって伝えようとするこころ
ものをかたちにしようとういうこころ
ものをかたちづくることによって
ことばにできない、ことばで伝えきれない思いを
かたちであらわす
いまこころのなかにあるものを